故人の李相羲会長へのお悔やみ状 (大韓弁理士会発行、知識財産ニュース 2023年9月22日)
金明信 大韓弁理士会 顧問
創造的な生き方を強調し、何事にも情熱的だった会長! 韓国宇宙少年団総裁を歴任し、幼い有望株たちに創意的精神と希望を植え付けながら、科学技術強国としての大韓民国の無限の未来を夢見ていた会長!
昼夜を問わず韓国の科学技術界と弁理士業界の発展のために奔走しながら、私たちの困難な道をリードし、私たちに大きな希望を与えた会長! 数日前にすぐ会おうと約束したにも、何がそんなに忙しくて一人であわただしく旅立ちましたか?
会長はソウル大学で薬学博士号を取得し、弁理士試験を通じて弁理士資格を取得した後、公職生活の前後にかけて韓国科学技術分野の大きな柱として、また弁理士業界の大きな山として暮らしてきました。
当選4回の国会議員を経ており、科学技術処大臣として務めていた1980年代初め、会長はアメリカのFDA責任者(当時の韓国の食品医薬品安全処長に相当)を訪問して助けを受けたことにより、当時、我が国の全国民の12%にもなる肝炎患者を治療できる国産化ワクチンが開発でき、3~4万ウォンにもかかったワクチン費用を2~3千ウォンに下げることで、年間4千億ウォンの国費を節減することができたでしょう。
1998年、私たちの後輩たちが裁判所組織法を改正して特許裁判所の設立運動を展開する時、会長の多くの助言と激励があったことから成功することができました。
今日、韓国が航空宇宙時代を切り開くまでの土台となった航空宇宙産業育成法の制定と航空宇宙研究院の設立をはじめ、世界的な光州バイオ産業研究団地の造成と生命科学研究院の設立、そして海洋水産発展基本法、新エネルギーおよび再生エネルギー開発・利用・促進法、電子商取引特別法、eラーニング産業発展法と基礎科学研究支援法の制定、小型原子力発電など会長の先見の明と粘り強い努力で、韓国は科学技術強国の礎を築くことができました。
特にサイバー戦争に備えた10万電子部隊養兵の主張とともに、2002年の大統領選挙の予備選挙で科学経済大統領を叫んだことは、今でも私たちにとって大きなひびきとなっています。
弁理士たちの切なる願いにより3回も大韓弁理士会長職を遂行し、この期間中に任意団体となってしまった大韓弁理士会を公益法定団体として回復させたことにより、大韓弁理士会が公益のために本来の役割を果たせるようにした業績は、私たち皆に永遠に記憶されるでしょう。
天然資源のない韓国の国家生存戦略として知識財産制度の大きな枠組みを再整備するため、本人と共に知識財産フォーラムの共同代表として国会事務処から法人認可を受け、国会議員102人の署名を受けた議員立法案と13ヵ所の政府省庁が合同して作った政府立法案とをまとめて知識財産基本法を制定し施行させたことにより、3回にわたった国家知識財産政策5ヵ年計画を樹立したことと良い技術はあるがお金がなくて事業ができなかった人々に対する大々的な金融支援など多くの恵みを与えようとしたことをはじめ、特許侵害事件の管轄裁判所を集中させて韓国の特許侵害訴訟期間を画期的に短縮させた功労は、私たち皆にとって決して忘れられない会長の大きな業績であります。
韓国科学技術団体総連合会や韓国芸術団体総連合会があるように、知識財産団体総連合会も必要であるとおっしゃったので、2007年4月、産業財産権と著作権関連64個の団体が集まり、会長と本人が創立総会を主催したことが契機となって2010年についに知識財産団体総連合会が科学技術情報通信部の認可を受けて法人として設立され、現在活発に活動できるようになったことも、会長の執拗な努力と粘り強さがなければ決して成し遂げられなかったことを振り返り、2013年5月、世界韓国人知識財産専門家協会を創立し、初代会長を経るなど、韓国の知識財産業界の発展のために献身した会長の苦労に頭を下げます。
国会 科学技術情報通信委員長、科学技術財団理事長、国家科学技術諮問会の委員長、韓国発明振興会会長、世界社会体育連盟会長、嘉泉医科大学碩座教授、国立果川科学館館長、釜慶大学碩座教授、緑の生活知識院理事長、憲政会 国家科学技術諮問会の議長などを歴任しながら遂行した科学技術界に対する会長の献身と奉仕は皆に永遠に記憶されるでしょう。
弁護士資格を持った法司委員たちが引き続き公職者の利害衝突防止法と国会法に違反している実態を本人が会長に報告し、これに対する対策を樹立するために会おうとしましたが会えず、また弁理士の特許侵害訴訟代理権確保の知らせを聞くこともできずに天国へ行かれましたが、今は私たち後輩たちが知識財産強国を夢見た会長の信念と勇気および知恵を見習って国益と知識財産制度の発展のために熱心に努力します。
もうすべての憂いを晴らし、次の生涯も私たちのそばで一緒に夢を広げてくれることをお祈りいたします。安らかな眠りにつかれますよう、お祈り致します。
2023年 9月 16日 |